問題の水銀についてーその1 不老不死の伝説
はじめて中国を統一した秦の始皇帝は
不老不死を求めていたという伝説があり、
仙薬の探索を命じていた。
錬丹術によって不老不死の秘薬とされたのが丹薬であり、これには水銀が用いられていました。その理由は、水銀が不死の象徴と考えられていたからだそう。
その所以は水銀の性質にあり、常温では液状であるが、300度で加熱すると赤い酸化第二水銀となる。さらに加熱を続けると黒色になり、その後も加熱すると水銀に戻るというから。
古代の中国人は、この変化しながらも循環する水銀の性質に不偏性を感じ、これを取り込むことで不老不死になろうとした、とのこと。
丹薬の原料である水銀は、酸化水銀であろうが、硫化水銀であろうが、どれも猛毒。
それを原料とした丹薬を飲み続ければ、当然命を縮めることになる。
水銀中毒の特徴としては、中枢神経障害、手足の震え、不眠症、記憶力と集中力の低下、不安感、唾液の過剰分泌など。
唐には20人ほどの皇帝がいて、そのうち6人が丹薬で死んだとされている。
アーユルヴェーダでも中世までこの水銀が用いられていたそうで、健康に結びつくはずのないこの物質がなぜ一時期において使用されていたのか。
日本における水銀鉱山の情報は、京都舞鶴、岐阜飛騨、和歌山熊野古道と続いており引き続き、さまざまな病気と結びついていることに気付きはじめ、歴史を学ばなければこの問題は解決出来なさそうです、、
筋萎縮性測索硬化症の治療に関する研究ももう少し続きそうです。